型を作成せずに、毎回一からメルマガの文章を考えるのは、時間と労力がかかります。それどころか、メールマーケティングにおいては悪手でもあり、文章の改善が効果的にできません。

今回はこうした問題を解決するための、メルマガの基本構成である「型」の作りかた、改善方法について解説します。

なぜ型が必要なのか

「メールマーケティングのゴール設計」でも解説しましたが、メールマーケティングにおける代表的なKPIは以下になります。

・メルマガ読者数
・開封率
・クリック率
・コンバージョン率

これら4つの掛け算の結果がメールマーケティングの成果です。

それぞれに対して改善する必要があるのですが、このうち「開封率」と「クリック率」については、メルマガの書き方を工夫することが主な改善方法になります。開封率は「メールの件名」、クリック率は「メールの本文」の書き方と構成を工夫することで数値は向上します。

しかし、配信のたびに件名や本文を一から執筆するのは非効率である上に、結果が出た際に改善ポイントが確認できないためおすすめしません。

まずは決まった型を作り、配信時にその一部を変化させることで、効果を検証していくのがメールマーケティングの基本なのです。

要素をブロックで構成する

こうした型はまず、要素をブロックで構成することで作成します。

BtoBBtoCと分けて一般的な構成と改善点を見ていきましょう。

BtoBで一般的な構成

BtoB系のメルマガでは以下のように「冒頭文」と「目次」、「複数のコンテンツ」「CTA(※)」「フッター」で構成します。
この場合、「複数のコンテンツ」「CTAブロック」の位置変更が型の改善ポイントとなります。

※CTA(Call To Action / 申し込みボタンやリンクURLなどユーザにとってもらいたい行動をおこす画像やテキストのこと)

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上記ではコンテンツの並びの一番下にCTAブロックを置いていますが、このCTAブロックの位置を冒頭に移動させたり、コンテンツの間に挟んでみたりすることで成果が変わる場合があります。

CTAは一般的にファーストビュー(スクロールせずに表示される範囲)に置くべきと言われていますが、パソコンで受信されるケースが多いBtoBメルマガの場合、あえてファーストビューにはCTAを置かず、コンテンツの間や下に配置させることのほうが効果があります。

これは、BtoBメルマガの場合、読者はじっくりと中身を読んでから要不要を検討するため、無意味にCTAを冒頭に於いてファーストビューの情報量が少なくなるよりは、少しでも多くコンテンツの中身を閲覧できるようにしたほうが良いからです。

BtoCで一般的な構成

対してBtoCメルマガの本文の型は年々シンプルになっていっています。
これは、メルマガが閲覧されるデバイスとしてスマートフォンが主流になってきたことが影響していると思われます。

スマートフォンの画面はパソコンの画面と比較して非常に小さいため、あまりじっくり見られることはありません。

そのため、ファーストビューでどれだけ読者の興味を引けるかがカギとなります。

BtoC系のメルマガHTMLでの配信が主流ですので、CTAについては画像コンテンツと一体化しているケースも多いと思いますが、あえてCTAブロックも単独で配置していたほうがクリック率が高まります。

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また、BtoC系のメルマガの場合、件名に「セール」や「限定〇着」と言ったキーワードを組み込むことで開封率が上がることが期待できます。
キーワードの位置により開封率も変化しますので、こちらも最適な配置を探してみましょう。

開封率を改善するには

ここではこれまで見てきた「構成の型」の他に「文章の型」を見ていきましょう。

件名の「構造」が重要

メルマガの良し悪しを決めるのは、「件名の構造」と「コンテンツ内容」の2つです。
コンテンツなどの内容が良ければ効果が高いというのは想像に難くないと思いますが、「件名の構造」も内容と同じくらい大事なのです。

例えば、以下は実際に当社が配信したメールですが、どちらの件名の方が開封率が高いでしょうか?

A. 【メールディーラー通信】返答に困るクレーム対応をスムーズに収めるためのポイント
B. 猫の手も借りたい繁忙期のために、逆算して備えるべき5つのステップ【メールディーラー通信】

答えは、B.です。A.の開封率が18.12%だったのに対して、B.は25.27%でした。

A.とB.の違いは 【メールディーラー通信】 という文言の位置の違いです。
[差出人情報] + [内容の要約] という構成だったのを、[内容の要約] + [差出人情報] と変更したほうが数値は良くなりました。

B.の型にして以降、開封率は以前と比べて平均で3~5ポイントほど向上しました。

A.の型にした当初は、どこから来たメールかをきちんと明示したほうが良いのではないかという考えで、前半にメールの差出人情報を配置しておりましたが、メールの内容を前半に配置したほうが反応が良かったという結果になりました。

このように文章の構造を入れ替え、メルマガの効果を検証していくことで開封率を向上させることができます。

継続するにはラクが必要

メールマーケティングでは「忙しくて時間が取れなかった」という理由が一番多く見られます。

メルマガをライティングする専門部署を持つ企業は非常に少なく、ほとんどの企業では企画・販促の担当者が日常業務の中で時間を見つけて行っているのが実情です。

多くの業務に忙殺される中、一通のメルマガを作るのに毎回多くの時間が取られているのであれば、継続的な改善活動が続かないのも無理がないことでしょう。

メールマーケティングは改善活動の積み重ねです。継続的に改善していくためにも、型を作り”ラク”をすることが重要です。

作成時間を短縮できるHTMLエディタ

こうしたラクを手助けしてくれるのが、文章作成を補助してくれるツールです。

HTMLメールを作成するのにはHTMLタグを理解する必要があり、初めて運用する担当者にとっては大きなハードルとなります。しかし現在は多くのメール配信システムで専門知識が不要なHTMLエディタが用意されています。

中でも最近のHTMLエディタはドラッグ&ドロップで画像やテキストの移動ができるので、簡単にブロックの配置を変更することが可能です。

この機能を使うことでさらにメールの作成時間を短縮することが可能です。

まとめ

HTMLメールとスマートフォンの普及に伴い、メルマガの主流は「読ませるメール」から「魅せるメール」へと変化をしていきました。

読ませるメールが主流の時代はライティング力がものを言ったため、一つのメールを作るのに非常に時間がかかっておりましたが、「魅せるメール」が主流の現在では、メールの成果を左右するのは画像や構成などによる訴求力です。

ブログ感覚で作れるHTMLエディタがあれば、1通のメールを作るのにそれほど時間はかからず、構成の変更も手軽にできます。

決まった型さえ作ってしまえば、メールマーケティングは格段に楽になりますので、まずはそこから始めてみましょう。