この記事は2014年9月11日に公開された記事を再編集したものです。

突然ですが、あなたは自社の事業における3Cについて明確に答えられますか?

  • Customer:市場・顧客
  • Competitor:競合
  • Company:自社

の頭文字をとった3C分析は、ビジネスを行っていくにあたり市場の関係性を理解するためによく使われるフレームワークです。
Webサイトは作って終わりではなく、顧客との関係づくりの媒介となるものです。また、Webサイトは媒体の一つであり、メール一つとっても関係づくりになりえるものです。
インターネットで顧客との関係づくりを進めるWebマーケティングの具体的な進め方について、本記事では解説します。

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目次

  1. 3C分析とは
  2. 3C分析の必要性
  3. 3C分析のやり方
    1. Customer:市場・顧客 の分析方法
    2. Competitor:競合 の分析方法
    3. Company:自社 の分析方法
  4. 3C分析の無料テンプレート
  5. 3C分析の事例

3C分析とは

3C分析とは、外部環境や競合の状況から事業のKSF(Key Success Factors:成功要因)を導き、事業を成功に導くために用いられます。
読み方は、さんしーぶんせきと読まれることが多いです。

  • Customer:市場・顧客
  • Competitor:競合
  • Company:自社

の3つの視点で分析を行うため、頭文字を取って「3C分析」と呼ばれます。

3c.png
この3Cコンセプトを考案したのは、経営コンサルタントでビジネスブレイクスルー大学学長でもある大前研一さんで、1982年に「The Mind of the strategist」によって広く知られるようになりました。8章「戦略的三角関係」の中で

およそいかなると経営戦略の立案に当たっても、三者の主たるプレイヤーを考慮に入れなければならない。すなわち、当の企業=自社(Corporation)、顧客(Customer)、競合相手(Competitor)の三者である。

とあります。

そもそもなぜ3C分析がよく使われているのでしょうか。まずはそれを見ていきましょう。

3C分析の必要性

3C分析を行うと、事業の進行方向が見えてきます。

マーケティングの本質は、いくつも存在する施策の中から最も効率的なやり方に資源を集中投下し、顧客に選ばれ続け売上や目的を達成できる仕組みを作り上げることです。

そのため、

  • Customer:市場・顧客
  • Competitor:競合
  • Company:自社

の3者の関係性を明示化する必要があります。外部要因である市場と競合、そして内部要因である自社を照らし合わせると、何が自社の強みと弱みなのかが分かるようになります。

3C分析の過程として、それぞれのCで以下のことを明確にする必要があります。

  • Customer:市場や顧客のニーズの変化
  • Competitor:競合が「Customer」の変化にどのような対応しているのか
  • Company:「Customer」「Competitor」を踏まえて自社が成功できる要因を見つける

なぜ3C分析を行うのか、その目的を明確にすることで、分析を行う範囲が広がりすぎて方向性がぶれる、ということを防ぐことができます。

では、3C分析を実際に使ってみましょう。ビジネスフレームワークとしては定番の図版で、考えや情報がすっきり整理されることがわかると思います。

3C分析のやり方

Customer:市場・顧客の分析方法

まず初めに、市場・顧客の分析から行います。
市場を知らないままだと、自社の強み・弱みを評価することができないからです。
ここでは、以下の3つの手法を用いることでより効果的に分析を進めることができます。

  • マクロ分析
  • ミクロ分析
  • 顧客分析

マクロ分析

マクロ分析は、景気の変動や法律の改正、人口や流行の流動など社会的な変化を見つけ出すために行います。
具体的な変化を見つけるためには、PEST分析を行うとよいでしょう。

参考:
PEST分析とは?自社を取り巻く外部環境を把握するためのフレームワークを解説

ミクロ分析

ミクロ分析では、業界の構造変化から自社ビジネスへの影響を検討します。
業界の競争環境の厳しさをしっかりと見つめ、利益を確保できる可能性を把握しておく必要があるからです。
ここでは、ファイブフォース分析が有効です。

参考:
ファイブフォース分析とは

顧客分析

顧客分析では、マクロ分析やミクロ分析で得た情報が、顧客の価値観やニーズにどれくらい影響を与えているのかを検討します。
商品やサービスに関わる一般的な顧客の動向を分析して、彼らの具体的な購買・使用行動を把握するようにしましょう。
ここで有効な手段のひとつとして、アンケート調査があります。
アンケートを作成するときのポイントについては、ferret内の以下の記事にてご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

アンケートを作成するなら必読!回答率・正確さを高めるためのポイント4選|ferret

Competitor:競合の分析方法

続いて、競合分析を行います。
ここでは、競合が市場の変化にどのように対応しているのかを知ることが大きな目的となります。
そこで「競合である企業のビジネス結果」「その結果が出た理由」の2つの観点で分析を行うと望ましいです。

競合である企業のビジネス結果

ビジネス結果では、特に以下の2つに着目します。

  • 結果そのもの
  • 結果を出したリソース

結果そのものでは、競合の売り上げや利益率、広告費などの販売管理費用などを調査しましょう。
あまり公表されていない情報が多いため情報収集が難しい場合もありますが、分かる範囲で少しでも多く情報を得ることが望ましいです。

リソースについては、資本がどれくらい効率よく使用されているのかを検討します。
社員1人(1店舗)あたりの売り上げや、顧客1人あたりの売り上げなどを調査することで、リソースの利用の背景などを調査しましょう。

その結果が出た理由

競合がどのようにして結果を出しているのかについて検討します。
売り上げやリソースの効率を、どのようにして高めているのかを明確にしましょう。
製品開発、販売ルート、営業方法など、あらゆる側面から検討すると、自社で取り入れるべき仕組みや差別化を図るポイントなどを見つけやすくなります。

Company:自社の分析方法

ここまで行ってきた市場分析や競合分析をまとめ、自社がどのような手を打つことができるのかを検討します。
「市場の変化と競合がその変化に対してどのような対応しているのか?」について、自社と比較するようにしましょう。

その際に活用したいのがVRIO分析です。

VRIO分析

・経済価値(Value)
・希少性(Rarity)
・模倣困難性(Inimitability)
・組織(Organization)

VRIO分析は、自社の経営資源をフォーカスした分析手法です。
マイケルポーター氏の提唱する5F分析とは補完し合う関係性にあるため、それぞれの特徴を押さえて分析を行うことが望ましいです。

VRIO分析のフレームワークについては、ferret内の以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

VRIO分析のフレームワークを解説! 経営資源の競合優位性を紐解く4要素とは?|ferret [フェレット]

内外部の同時分析

ここまでは外部(Competitor&Customer)と、内部(Company)をそれぞれ分析してきました。しかし、この両者を鑑みて分析しなければ、3C分析を俯瞰的に捉えることができません。

ここで有効な分析方法として、SWOT分析を活用するという方法があります。
SWOT分析については、以下の4つの観点から評価を行うことが可能です。

  • Strengths:自社のもつ強み
  • Weaknesses:自社のもつ弱み
  • Opportunities:機会
  • Threats:脅威

SWOT分析については、ferret内の以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

SWOT分析を理解して、自社ビジネスを分解しよう|ferret

3C分析のテンプレート

3c_temple.png
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3C分析は上記のようなフォーマットを用いて作成することが多いです。テンプレートを下記リンクからダウンロードしてみてください。

3C分析テンプレートのダウンロードはこちら

3C分析の事例

1.コーヒーチェーン店の例

以下に実際の3C分析の事例を紹介します。あるコーヒーチェーンというビジネスを考えるときに、3つの視点で考え、情報収集をしてまとめています。

分析

顧客

顧客層:
サラリーマン、主婦・高齢者の友人、学生などコーヒーを飲む人々

顧客のニーズ:
美味しいコーヒーが飲みたい。ゆったり滞在したい。居心地の良い空間が欲しい。

競合

競合はどこか。市場のシェア
店舗数1位はドトールで、2013年2月期現在グループで国内1384店舗、スタバ985店舗、タリーズ501店舗。

競合他社の強み・弱み:
「スタバの強み」ブランド力、スタイリッシュな雰囲気、コーヒーの調達能力
「スタバの弱み」値段が高い

競合の特徴:
「スタバ」単にコーヒーを飲む場所ではない場作り。コーヒー以外のドリンクの充実、スターバックスWi-Fiの整備。

自社

自社の強み・弱み:
「強み」店員がフルサービス、居心地の良さ、ゆったり出来る喫茶店感覚と、食事が出来るファミレスのいいとこどり
「弱み」地域特化のため全国的な知名度の無さ

どのような評価を受けているか:
営業時間が長く、新聞・本を読めるなど居心地の良さを追求している、椅子の座りやすさ、食事が安くて美味しい

2.清涼飲料水DAKARAの例

他にも有名な事例として、清涼飲料水のDAKARA(サントリー)の事例があります。

以前、清涼飲料水のシェアはポカリスエット(大塚製薬)とアクエリアス(コカ・コーラ)で大半を占められていました。そこで、そこに割って入りたかったサントリーとしては、市場を分析するために3C分析を行いました。

両者はスポーツドリンクとして地位を築いていましたが、Customer(市場・顧客)を調査していくと、スポーツ以外の目的(体質改善など)で飲まれているケースが多かったそうです。

サントリーは、子会社のブランドの1つに科学的な根拠を持って健康的なブランドを作っていく「サントリー健康科学研究所」を持っており、健康の研究開発が盛んであり、それを活かしていく選択をしました。

そこで生まれたのが、スポーツドリンクではなく、飲むことで健康になるという健康飲料という打ち出し方でした。

このように3者を整理しますと、ビジネスを進めるうえで、大切にしなくてはならないこと=コンセプトが見えてきます。それをキャッチフレーズなど、シンプルでわかりやすい言葉に落とし込み、チームで共有することで、全員が同じ方向をむいて顧客との関係づくりを進めることができるのです。

まとめ

Webマーケティングと言っても、顧客とどう関係をつくっていくか、と考えると抵抗は少なく感じるはずです。

そして、そのときには、3C分析などビジネスの世界で使われている手法を使うと、効率的に情報を整理でき、進むべき道が見えてきます。そして、具体的には前述のWebマーケティングのツールを、必要なものからマスターしていくことで、顧客とのコミュニケーションができます。

ぜひ、みなさんもインターネットの世界でWebマーケティングを実践してみませんか。顧客との新しい関係がきっと生み出されるはずです。

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